XHTML と HTML5

HTML の歴史を振り返ると、HTML4 までの HTML は SGML を用いて定義されていたと言う。そこから、HTML5 にそのまま進化したのかというと、そうではなく、 XHTML という XML で定義された HTML が登場した。それが20世紀から21世紀に変わるころだったから、今から20年以上前である。
因みに、XML 自体 SGML を元に作られているらしいのだが、XHTML が登場した時は、HTML が XML で定義されたことによって、DTDXML Schema などのスキーマ定義言語で独自のスキーマを作ることによって、HTML 以外にも様々なマークアップ言語が開発されて利用されるようになるのではないかと期待したものである。
しかし、時代は必ずしもそういう方向に行かなかったように思う。XSL もそれほど普及しなかったと思うし、何より HTML が HTML5 という独自路線に進化した。SVG も MathML も XML の一種として XHTML と同等に扱われるというよりは、HTML に埋め込むという使い方に向かっているように見える。
HTML5.0 が勧告されたのが、2014年である。HTML をより汎用的に XML 文書のひとつとして捉えると言うのは理想主義だったのだろうか? ただ、XHTML が完全に廃れた訳ではなく、例えば EPUB の仕様の中などに残っている。