「あなたが校長先生だったら何がしたいですか?」
これは、某中学校の入試の面接で聞かれたことである。今の自分の知恵があれば、「それは教師を採用する時の面接で聞いて下さい」と言ってあげられるのだが、当時は、ただただポカーン( ゚д゚)であった。
あれから時が経ち自分も大人になって、あの教師たちの生活を思うと、木枯らし吹く中コートの襟を立てて家路を急ぎたい気持ちになるのだ。
「鋭い質問してやったぜ」とか思ったんだろうか? 「わが校は付け焼刃の受験対策では突破できない独自の入学試験を実施しております」とか思ったんだろうか? あるいは、「ボクたちもこの学校をもっともっと良くしていきたいから、キミの意見も聞かせてごらん。それが良いか悪いかはボクたちが決めるんだけどね、うふふ。」とか思ったんだろうか? それとも、大人たちが思うところの子供らしい回答、例えば「定期試験をなくしたいと思いまぁす」みたいなことを期待したんだろうか?
「あなたが校長先生だったら何がしたいですか?」
それは、キミたち教師が校長になった時に備えて考えておけば良いことだよ。あたしゃ、今も昔もキミたちの学校がどうなろうと大して興味がないんだよ(だから落ちたんだろうな)。
さて、ここで質問です。あなたが特別に一日だけ私になれるとしたら、何がしたいですか?
「別におまえになりたくないし」だと?
そりゃそうだよな。おいらも校長先生になりたいと思ったことなんてないしね。